Playful Life

生きる技術

恋愛工学は人を幸せにするか

恋愛工学で有名な藤沢数希さんのメルマガは、初期のころから読んでいます。

 

感情バイアスがかかって正しく認識されていなかった恋愛市場を鮮やかに因数分解して、より有利に立ち回る方法をフレームワーク化した功績は疑いようがありません。

また、それに感銘を受けた人でにコミュニティが生まれ、2次コンテンツが生まれたり、コミュニティ内で影響力をつけ外部フォロワーを獲得する、サウザーさんのような人も生まれています。

 

そして、メルマガの投稿では、そのフレームワークを使った成功体験が報告されます。

まあ自分自身も、それなりに参考にしていてそれなりに役に立っていますが。

しかし、このフレームワークを元にした行動は、本当に自分と他人を幸せにしているのか、疑わしく感じています。

 

恋愛市場は男女のマッチングの世界です。

恋愛工学では男子が、数多くのマッチングを生むことを正義として、フレームワークが組み立てられています

そして、そのフレームの根幹にあるのが、

ものすごく単純化すると”数を打て"ということです。

 

確かに、童貞がこのフレームワークを駆使して

マッチングすることは本人を幸せにするでしょう。

しかし、多くの人にとって、マッチング数が増えると最初は幸せな気がしますが、尽きることのない欲望は満たされることはなく、終わりのない繰り返しになります。

非モテのパイがモテに集中して、非モテはさらに非モテになります。

女子は2番手、3番手でいることに時間を費やし無駄にする不幸なケースが増えます。それに気づかない、もしくは気づいているけど抜け出せないパターンになる。

 

つまり、一部の人は幸せになるが(それも上限は限られる)、

多くの人に負の影響を与える。

全体の幸せはマイナスになっていると思います。

 

フレームワーク自体は強力なものだし、多くの人にパラダイムシフトを与えるであろう分析は素晴らしいと思います。

しかし、それが生む世界に違和感を感じているのです。

 

これは、ソシャゲの課金モデルが、金を集めるという目的においてはワークしますが強力にワークしますが、

オタクをさらに廃人化させて、家に閉じ込め生産性と思考力を奪い、どんどん課金するようになることに共感できないのと似ています。

 

これは、何を善とするかの考え方の違いなので、

人それぞれ、良いと思う世界は違います。

 

しかし、一見、画期的に見えるモノやムーブメントに参加するとき、その先に幸せな生活、世界、ということは改めて考えるべきだと感じています。